地震による被害の軽減のためには、住宅等の耐震化を図ることが大切です。このためには住民の皆様方に地震の大きさと揺れによる建物の危険性を良く知っていただく必要があります。そこで、発生の恐れがある地震による揺れや建物の被害の可能性をわかりやすく示した「地震防災マップ」を作成しました。このマップは「揺れやすさマップ」と「地域の危険度マップ」からなっています。
発生の恐れがある地震による揺れやすさを「震度」により地図上に示したものです。なお、ここに示した震度は、地震の規模や震源の距離から予想される平均的な揺れの強さです。地震の発生の仕方によっては、揺れはこれより強くなったり、弱くなったりすることがあります。
発生の恐れがある地震による木造建物の被害想定(倒壊率)を地図上に示したものです。地震の発生の仕方によっては、被害の状況はこれより大きくなったり、小さくなったりすることがあります。
昭和56年5月以前の旧耐震基準で建築された県内の木造戸建て住宅の約9割が、耐震性に問題があるとされています(宮城県調べ)。この「地震防災マップ」をご覧いただき、該当する住宅等にお住まいの方・所有している方は、ぜひ耐震診断を受け、耐震性に問題があるときは、耐震改修や建替えを検討してください。
この解説資料は、内閣府「地震防災マップ作成技術資料」(平成17年)などをもとに、宮城県建築物等地震対策推進協議会に設置の市町村防災マップ利活用検討ワーキングにおいて整理されたものです。
宮城県沖の日本海溝沿いのプレート境界を震源域とする地震です。県内で大きな被害がでた1978年の宮城県沖地震と同様の場所と規模と考えています。平均で37年に一度、繰り返し起きており、これからの30年間の発生確率は99%といわれています。マグニチュード*17.6を想定しています。
宮城県沖の日本海溝沿いのプレート境界を震源域とし、単独型の震源域を含む広い領域を震源域とする地震です。1793年に同様な地震が起きたのではないか考えられています。次の宮城県沖地震でも起きる可能性があるとされています。マグニチュード8を想定しています。
仙台市から利府町にかけて、ほぼ南北に延びる長さ約40kmの活断層です。この断層は、約3000年に一度程度の割合で繰り返し地震を起こしているとされ、最後の活動は約2000年前ではなかったかといわれています。この断層では、マグニチュード7.1の地震を想定しました。
2003年宮城県北部で発生した地震のようなマグニチュード6クラスの地震の場合、地震断層が地表に現れないケースが多いため、過去の活動を調べることが大変難しいとされています。こうした地震はいつ、どこで起こるかわからないのが実情です。そのため、防災上の可能性として、県内全域にマグニチュード6.9の地震を想定しました。(内閣府の「地震防災マップ作成技術資料」を参考として作成しています)
1.~4. の地震による震度のうち最大となる震度を、各地点で想定される最大の揺れ(「揺れやすさ」)としました。
このWebサイトでは、上記5種類の「揺れやすさマップ」と「地域の危険度マップ」の全てについて、ご覧になることができます。また、上記5種類のマップの内、【例】高い確率で発生が予測されている、「宮城県沖地震(単独型)によるもの」の「揺れやすさマップ」と「地域の危険度マップ」を印刷物として皆様にお示しします。
*1: マグニチュードは、地震の大きさを示す尺度です。マグニチュードが0.2大きくなるとエネルギーは約2倍、1大きくなるとエネルギーは約32倍になります。